金堂町では8月15日は、地蔵盆でした。

金堂まちなみ保存会

2020年08月16日 23:50

 
八月十六日(日)

 きょうは、京都で夕方から、五山の日送りが行われました。

夢まぼろしか 祇園会は
濁世の闇に 赫々と
御霊を送る 大文字
哀れゆかしき 古都の夏
あゝ 花も 夢もかえらず  (都はるみ 「古都逍遙」より)


 さて、地蔵盆は、お盆の行事とも関連が深い行事ですが、毎年8月23日、24日頃に行われます。近畿地方でよく行われる行事で、子どもの守り神とされる地蔵菩薩(お地蔵さん)をお祀りするもので、子どもの幸せや健康を願う年中行事の一つとなっています。

 金堂町をはじめとするいくつかの町では、地蔵盆は、23日や24日ではなく、8月15日(嘗ては16日も)に行われています。 それは何故でしょう? 実は、一昔前では、家を離れて商家などに住み込みで奉公していた丁稚や女中などの奉公人が実家へ帰ることのできた休日は、年2回(旧暦1月16日と7月16日の前後)、でありました。その日のことを「藪入り」(やぶいり)と云いうのですが、奉公をしていた人たちは、その日に半年ぶりに郷里に帰るのです。 でも、現在のように、「お盆やで、郷里へ帰ってきますわ」というようには簡単ではありませんでした。年に2回の帰宅には、お店の方もお給金や家へのお土産をもって帰らせ、郷里の方でも、いろいろな準備をしなければなりませんでした。そのような中、つい数日後に迫った地蔵盆にまた帰るということは大変なことなのです。そこで、
” 藪入りの日に、地蔵盆をしたら、・・・ ”
ということになったのでした。23日や24日に帰る必要もなく、奉公するにおいても都合がよかったのですね。

<15日には、お寺や神社では、盆礼受けがありました。>


<祭・馬場通りの神社第二鳥居前に大日地蔵の赤提灯が>

 今年の地蔵盆を実施するにあたっては、新型コロナウイルスの影響があり、実施も危ぶまれていましたが、各地蔵堂の代表者が集まり、夏季休暇が短縮され、子どもたちが、思い通りの満足した活動も出来ない中、少しでも子どもに活動をさせたいとの思いから、実施となったものでした。
 町内の各地蔵堂の館を、日中の酷暑の中を、一回りしました。


<東出地蔵の館です>


<寺町地蔵の館です>


<修理が無事に終わった西出地蔵の館です>


<川中地蔵の館です>

 昼を過ぎた頃で、お参りの掛け声は、夕方になってからになるのかなぁ。


<外ゲ辻地蔵に導く田圃の畔の行灯です この時間に歩いて5カ所を回るのは、しんどいです>


<外ゲ辻地蔵の館です>


<安養山生源寺地蔵の館です>


 午後7時過ぎから、お参りに回りました。夜になっても相変わらず暑いです。

<大日地蔵尊の大提灯に灯が入りました>


<大日地蔵さん 日が暮れて、お参りの方も、 揃ってマスク着用スタイルで>


<寺町地蔵さん 浴衣姿の呼び込み屋さんもマスク姿>

例年ですと各地蔵さんでは、子どもさんが元気な声を張り上げて、

" 参っとくりゃす 参っとくりゃす どうぞお参りなさっとくりゃす 参っとくりゃす  チン チン (鈴の鳴る音)"

とお参りにこられる方々を呼び込むのですが、・・・・。


<西出地蔵さん >


<安養山生源寺地蔵の皆さん 沢山の子どもさんで賑やかでした>


 とっても疲れて汗びっしょりになり、外ゲ辻地蔵まで足を運ぶことが出来ませんでした。何処の地蔵さんででも、地域の子どさんと親御さんが一緒になって、ほんのひとときでしょうが、コロナのことも忘れて楽しまれたのではないでしょうか。
 お参りで頂いたお菓子を持って、疲れた足取りで帰路につきました。


Also in August , Get along with Coronavirus !
( " 八月も コロナウイルスとは喧嘩せず 仲良くしていきましょう ” )



歩みの遅い しゃくとりむし でした。


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